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2023-02-27

モダナイゼーションの目的とは?業務改革との関係性

モダナイゼーションの目的とは?業務改革との関係性

目次

モダナイゼーションとは

ビジネスにおけるモダナイゼーションとは、企業の古いIT資産を最新の製品やサービスなどに置き換えることです。モダナイゼーションは直訳すると「近代化」や「現代化」という意味であり、現代の企業風土やビジネスのトレンドに合わせてハードウェアやソフトウェアを最新の技術と融合させたシステムに更新する行為を指します。

モダナイゼーションには、いくつかの手法がありますが代表的なものとして以下の4つの手法があります。

  • リプレース:現在企業で取り入れているシステムの業務目的を洗い出しつつ、本来の目的を実現するための新システムを構築する手法。新しいビジネスモデルの対応に効果的とされている。
  • リライト:既存のシステムは活用しつつ、アプリケーションソフトウェアのコードのみ新しい言語に置き換える手法。コードの置き換えは手動とは限らず、自動変換ソフトを活用する方法もある。
  • リホスト:ソフトウェアのプログラムは据え置きのまま、サーバー・OS・ミドルウェアなどを新しい基盤に置き換える手法。業務継続性は高いが、従来のシステムの欠点も受け継ぐ可能性がある。
  • リビルド:現行のシステムをベースとしながら、上位互換となる新システムを再定義する手法。DX化を目指す企業で選択されやすい傾向にある。

それぞれの手法の特徴を知り、企業風土や労働環境・提供サービス・主業務に合わせて適切な方法を選択することが重要です。

マイグレーションとの違い

モダナイゼーションと類似するビジネス用語としてマイグレーションがあります。マイグレーションとは、従来のシステム構造自体は変更せずにデータ・ソフトウェア・ハードウェアなどを別のIT環境に移行させる手法です。

マイグレーションには労働環境が快適になることに加え、ブラックボックス化し複雑になったシステムを一新できるというメリットがあります。

システムやデータの形状は変わらないまま、取り扱う環境のみを変更させるプロセスがマイグレーションといえるでしょう。

対してモダナイゼーションでは、データやシステムなどの資産を活かしながら新システムを構築したり、システムの構造をアップデートしたりすることが特徴で、情報システムのリノベーションと表現される場合もあります。

モダナイゼーションが注目されている背景

モダナイゼーション導入の推進には、従来のレガシーシステムを活用し続けることへの警鐘が関係しています。ここでは、モダナイゼーションが注目されている背景についてご紹介します。

1.経済損失を防ぐDX推進

モダナイゼーションが注目されている背景には、日本企業のDX化が遅れることによる経済損失の危険性があります。形骸化・複雑化された古い業務システムを運用し続けることで、人的リソースを含めるコストは増加し続けるため、競争力を失ってしまう可能性があるのです。

モダナイゼーションの導入は企業のDX化を後押しするだけではなく、メンテナビリティの向上やインフラコストの削減なども期待されます。システムやソフトウェアをアップデートすることで、DX化に求められる最新のデジタルテクノロジー規格との合致もしやすくなるでしょう。

2.新型コロナウイルスの影響

新型コロナウイルス感染症の拡大により、モダナイゼーションの推進が加速している傾向にあります。コロナ禍以前より日本企業にとってモダナイゼーションは課題のひとつとなっていましたが、労働環境の変化やリモートワークの推進によって本格的なモダナイゼーションに動き出す企業は増加しました。

コロナ禍ではテレワークやオフィスワークのデジタル化が優先されており、従業員がどのような環境でも最善のパフォーマンスを発揮できる設備の導入が重要視されています。モダナイゼーションによるシステム革新は、広い目で見ると従業員の働き方改革や生産性向上などにつながる可能性もあるのです。

3.保守コストの削減

モダナイゼーションは、システムを保守するためのコストを削減する方法のひとつです。複雑化したレガシーシステムは運用や保守のコストを増加させ、人的リソースを侵食します。またシステムが複雑になるにつれ、属人化も進んでいくでしょう。

モダナイゼーションによりシステムやサーバーを一新することで、すべての従業員が同じパフォーマンスを発揮できる環境を構築しつつ、保守コストの削減に繋がります。

モダナイゼーション実施の手順

モダナイゼーションを実施する際は、以下の順番に着手することが多いです。

  1. モダナイゼーションを実施する対象を決定する
  2. 従来のシステムと新規システムの比較を行い検討する
  3. 具体的な予算や人員を算出し、最終決定を行う

まずモダナイゼーションでは、企業の課題を洗い出し整理整頓した上でどのシステムを実施対象とするべきかを選びます。抜本的な業務改善を行うことが適切なケースもあれば、業務システムの一部のみを一新することで現状の課題が解決するケースもあるでしょう。

課題を可視化することで目的を一貫させた上で、導入候補となる新規システムとの比較検討を行います。例えば比較的導入コストが少ないクラウドシステムを取り入れ、実際に稼働するメンバー同士で情報を共有しながら進めていきましょう。

導入システムが決定した後に、実装に必要なプランを決定していきます。結果的に必要な予算や人員コストなどをまとめ、スムーズな導入を目指します。導入の際は一時的に生産性が低下するチームが生じることを踏まえ、段階的に取り入れる手法や従業員への情報共有なども検討する必要があるでしょう。

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